映画HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ を観た

もう2週間くらい前に観た、劇場版プリキュアの感想。

 

人の「想い出」を奪ってしまう怪物ミデンと、プリキュアのお話。

 

今年でプリキュア15周年。

その歴史を、途中(具体的にはスマイルプリキュアの序盤)から見てきた自分の中にも、「想い出」が根付いていたことを改めて感じる作品だった。

 

プリキュアの「想い出」

自分にとってそれは、プリキュアに救われてきた記憶であったし、自分もこうありたいと思わせてくれたことへの感謝でもあったかもしれない。

 

そのときの「想い出」が、クライマックスの歴代プリキュアが登場するシーンで、いちどきに溢れてきて涙が止まらなかった。

 

ああ、自分はプリキュアたちのこういう姿に救われていたんだ。

 

この気持ちに辿り着いたのは、歴代プリキュアの「想い出」もそうだけれど、キュアエールとミデンの対峙も大きかった。

 

特にエールが、今まで以上に相手に寄り添っているようにみえたのが強く印象に残った。

 

正直に言えば、テレビシリーズが始まった当初の、キュアエールのフレッ!フレッ!が少し苦手だった。(今は、そうでもない)

 

そんなに一方的に応援されても、と思っていた。

 

だから、型にはめたように説得するプリキュアに対して、ミデンがみせたような反発やネガテイブな感情が分かるような気がした。

 

そんな中で、エールだけは違っていた。

 

あの時にみたエールは、自分の中に確信が持てなければ、このもやもやを晴らさなければ、ミデンときちんと向き合えない。

そんな風に考えているように見えた。

 

そういう風に少しずつミデンに歩み寄ろうとするエールの姿があったからこそ、最後にミデンが救われていく様が、とても心に刺さった。

 

同時に自分も救われた気がした。

 

そうして、この体験が新たな「想い出」になって、数珠繋ぎのようにずっと連なっていくことに思い至って、また涙がじわりと滲んできた。

 

鑑賞後しばらく、この幸福な余韻が残った。

ありがとう、プリキュア