シャキーン!ミュージック「どっか」(どこでもない場所)
Eテレで月曜日〜金曜日の朝7時から放送中のシャキーン!
その中で、月替わりで流れるシャキーン!ミュージックの新曲が解禁された。
曽我部恵一さん作詞・作曲の「どっか」だ。
シャキーン! うた - キッズワールド NHK Eテレ こどもポータル
この「どっか」に感じるものがあったので、
久しぶりに自分の感覚を書き記しておきたくなった。
アコギを提げた曽我部さんが、様々な場所を練り歩きながら歌う。
"大昔このへんは海だったんだよ
今はこんな感じ 分かるだろう?"
"大昔ぼくは恐竜だったんだけど
きみはなんだったの? 教えてよ"
初めて聴いた時は「え?」と思った。
そして次の瞬間には想像力が掻き立てられて、もう楽しくなっていた。
この曲は、歌詞が日替わりで変わり、上に引用したような想像力の塊が
次々と投げ込まれてくる。
「どっか」というタイトル、それに自由さと想像力に満ちたこの曲を聴いた時、
一冊の絵本を思い出した。
「どこでもない場所」ーロブ・ゴンサルヴェスの描いただまし絵の絵本だ。
- 作者: セーラ・L.トムソン,ロブゴンサルヴェス,Sarah L. Thompson,Rob Gonsalves,金原瑞人
- 出版社/メーカー: ほるぷ出版
- 発売日: 2010/04/01
- メディア: 大型本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
この作者のイラストを、だまし絵の一言で終わらせるにはあまりに忍びない。
海は山となり、ダンスホールは夜風に溶け、チェス盤は遥かな景色へと移りゆく。
現実と空想が絶妙に混じり合う、“どこでもない場所”が、読者を幻想の世界へ誘ってくれる。
「どっか」を聴いて、この絵本を読んだ時の感覚が蘇った。
自分の想像力の扉が開かれて、不思議さと快感とがじわじわと押し寄せてきた。
ここまで書いておいてこう言うのも変だけれど、
この曲の一番楽しい所はサビにあると思う。
(サビなのだから、当然といえば当然なのだけど)
“君と一緒ならどこでもいいのさ”
想像を掻き立てられる世界観から一転して、
シンプルな歌詞がアコギの軽快な音とともに、
一気に流れ込んでくる。
この曲はミュージックビデオも日替わりで変わって、
いずれも屋外で曽我部さんが気持ちよさそうに歌っているから、
その爽快感もたまらない。
一番好きなMVは、小学校の校庭で児童たちに囲まれながら
曽我部さんが歌い上げるもの。
子どもたちの笑い声や駆け回る音が自然に混ざりあっていて、
本当に楽しいし、見ていて気持ちが良い。
曲終わりに1人の子が「もう一回やって」とアンコールを入れているのも
おかしくて、それも含めて楽しい。
今日(2019年10月14日)の放送を見たら、また新しい映像になっていて、
「月曜〜金曜の5パターンだけじゃないの!?」と驚きと嬉しさがこみ上げた。
しかも、ちょっとセンチメンタルなものだったので、
またこの曲に引き込まれてしまった。
これが毎朝聴けると思うだけで嬉しくなってくる。
皆さんも、ぜひどうぞ。