シャキーン!ミュージック「どっか」(どこでもない場所)

Eテレで月曜日〜金曜日の朝7時から放送中のシャキーン!
その中で、月替わりで流れるシャキーン!ミュージックの新曲が解禁された。


曽我部恵一さん作詞・作曲の「どっか」だ。

シャキーン! うた - キッズワールド NHK Eテレ こどもポータル


この「どっか」に感じるものがあったので、
久しぶりに自分の感覚を書き記しておきたくなった。


アコギを提げた曽我部さんが、様々な場所を練り歩きながら歌う。


"大昔このへんは海だったんだよ 
今はこんな感じ 分かるだろう?"


"大昔ぼくは恐竜だったんだけど
きみはなんだったの? 教えてよ"


初めて聴いた時は「え?」と思った。
そして次の瞬間には想像力が掻き立てられて、もう楽しくなっていた。


この曲は、歌詞が日替わりで変わり、上に引用したような想像力の塊が
次々と投げ込まれてくる。

 


「どっか」というタイトル、それに自由さと想像力に満ちたこの曲を聴いた時、
一冊の絵本を思い出した。


「どこでもない場所」ーロブ・ゴンサルヴェスの描いただまし絵の絵本だ。

どこでもない場所 (海外秀作絵本)

どこでもない場所 (海外秀作絵本)

 


この作者のイラストを、だまし絵の一言で終わらせるにはあまりに忍びない。
海は山となり、ダンスホールは夜風に溶け、チェス盤は遥かな景色へと移りゆく。
現実と空想が絶妙に混じり合う、“どこでもない場所”が、読者を幻想の世界へ誘ってくれる。


「どっか」を聴いて、この絵本を読んだ時の感覚が蘇った。
自分の想像力の扉が開かれて、不思議さと快感とがじわじわと押し寄せてきた。

 


ここまで書いておいてこう言うのも変だけれど、
この曲の一番楽しい所はサビにあると思う。
(サビなのだから、当然といえば当然なのだけど)


“君と一緒ならどこでもいいのさ”


想像を掻き立てられる世界観から一転して、
シンプルな歌詞がアコギの軽快な音とともに、
一気に流れ込んでくる。


この曲はミュージックビデオも日替わりで変わって、
いずれも屋外で曽我部さんが気持ちよさそうに歌っているから、
その爽快感もたまらない。


一番好きなMVは、小学校の校庭で児童たちに囲まれながら
曽我部さんが歌い上げるもの。


子どもたちの笑い声や駆け回る音が自然に混ざりあっていて、
本当に楽しいし、見ていて気持ちが良い。


曲終わりに1人の子が「もう一回やって」とアンコールを入れているのも
おかしくて、それも含めて楽しい。

 


今日(2019年10月14日)の放送を見たら、また新しい映像になっていて、
「月曜〜金曜の5パターンだけじゃないの!?」と驚きと嬉しさがこみ上げた。


しかも、ちょっとセンチメンタルなものだったので、
またこの曲に引き込まれてしまった。


これが毎朝聴けると思うだけで嬉しくなってくる。
皆さんも、ぜひどうぞ。