ラーメン屋からデレマスLVに行った話
その日(11月10日、日曜日)は、 いつも通りニチアサを観終わった後、
毎週の恒例となったおもちゃ屋めぐりをしていた。
おまけに、近くにあったBOOKOFFでお気に入りの歌手の
アルバムを発掘して、ホクホクの気分のままラーメン屋の
暖簾をくぐり、醤油ラーメンが来るのを待っていた。
何気なくiPhoneを見ると、LINEに通知のバッチが1つ。
何かのお知らせかなと軽い気持ちでLINEを開いた。
みると、挑戦状ともとれる画像が叩きつけられていた。
「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Funky Dansing!」
ラーメンの香りだけが体に入り込んでくるだけで、
何のことか理解ができなかった。
挑戦状には、是非ともデレマスのライブビューイング(LV)に行って、
踊ってくれ(大意)と書かれていた。
デレマスのライブといえば、前日にtwitterで話題になっていて、
何となく頭の中には残っていた。
そのライブに、予習なんていいからとにかく行ってくれと。
この時、時刻は13時半になろうかという所。
これから、16時から始まるLVに?
午後の予定はどうする?
どこで埋め合わせる?
思考がぐるぐる回る。
そんなぐるぐる回っている自分に、自分の声が聞こえてきた。
「これに行かなかったら後悔するぞ、また理由をこじつけて行かなかった自分を無理やり納得させるだけだぞ」
なんとなく、こいつに負けたくないと思った。
また、敗北街道を進むのはごめんだと思った。
その瞬間、徐々に心拍数が上がってきて、何か面白いことが起こりそうな気がして、届いたラーメンもそっちのけでチケットを求めた。
自分の身に何が起こっているのか、何が起ころうとしているのかさっぱり分からないまま、無心でKinezoのログイン画面にパスワードを打ち込んでいた。
そして2時間後。
後で思えば、自分史上一番フットワークが軽かった時間だったかもしれない。
いよいよ開演。
デレマス楽曲もほぼ知らず、タオルも光る棒も持たず、多少の心細さはあったが、開幕の「ミラーボール・ラブ」でそんな心配も消えた。
ステージで歌い、“踊る君を見て”、ただ音楽に身を任せるだけで十分だった。
ステージで歌って踊るアイドルはいつもキラキラしていて眩しい。
アイドルのこういう姿を見るたびに、アイドルはすげえなあと思わされる。
そんな中で、「 イリュージョニスタ!」は格別だった。
LVの親切設計によりその文字列が飛び込んできた。
イリュージョニスタ?イリュージョン?何それ?
一瞬でタイトルの魔法にかかってしまった。
そうして、どんな曲がくるか予期する暇もなく、あまりにも楽しいギターサウンドが響き出した。
こんなにポップでハッピーな曲を、アイドルが歌って踊っていたら、そりゃ最高だよね。
楽しさのあまり思わず涙が出た。
そして、前日にtwitterで情報を見ていた、DJ KOOさんも登場。
最高だったのは言わずもがな。ただただ、楽しかった。
名古屋のダンスフロアでミラーボールが回り出してから、これが4時間続くの?と、体力と気力に不安を抱えつつも、クライマックスまであっという間に時間が過ぎた。
この半日のうちに何が起きたのか、終演後もさっぱり理解できなかった。
夕食の玉子レタス炒飯を食べる間も、TJOYからの帰り道も、風呂に入って疲れを取ってみても、あれが夢だったのか現実だったのかやっぱり確信がもてなかった。
とにかく夢見心地だった。
公演の最後に、シンデレラたちの挨拶があった。
今までボイスがついていなかったアイドルの声を自分が担当することになったこと。
そのアイドルとともに成長し、このステージに立ったこと。
ああ、これがシンデレラガールズかと思った。
最後のMC以外にも、シンデレラ一人一人のストーリーを感じる場面が端々にあった。
単にキャラクターの声を担当すること以上に、役者としての人生を垣間見たような気がした。
ファンの期待を一身に背負って、プレッシャーと戦って舞台に立つ人たちのステージが
最高じゃないわけがないなと。
そう思わせるくらい素晴らしい時間、素晴らしい時間、素晴らしいライブだった。
あと、デレステをダウンロードした。
ガラケーでモバマスをやっていた時以来。